東京・歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリアで少女らに薬を譲り渡したほか、自宅で1000錠以上を保管したとして、警視庁少年育成課は27日、医薬品医療機器法違反(無許可販売、貯蔵)の疑いで、港区の無職山下裕史容疑者(39)を逮捕したと発表した。
逮捕容疑では、医薬品販売業の許可を受けず、2023年3月に当時16歳の少女、同5月に当時17歳の少女にトー横でそれぞれ鎮痛剤や抗菌薬を譲るなどしたほか、同7月に自宅で医薬品約1100点を販売・譲渡目的で所持したとされる。同課の調べに黙秘している。
同課によると、山下容疑者はトー横に出入りする少年少女らから「ヒロ」と呼ばれ、薬を少女らに譲ったり、一緒に使用したりしていた。薬は自ら複数の医院を受診して入手した処方薬だった。トー横では薬のオーバードーズ(過剰摂取)が問題化している。
山下容疑者は、トー横の少女にわいせつ行為をしたとして逮捕され、今年3月に懲役2年6月の判決を受け、現在控訴中。
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