冊子「抵抗の文学と吉祥寺文化村」を手にする五郎丸聖子さん=東京都武蔵野市で
東京都武蔵野市の市民グループ「むさしの科学と戦争研究会」は、戦前から戦中にかけて吉祥寺や荻窪、高円寺周辺で暮らしたプロレタリア作家らの足跡を追った冊子「抵抗の文学と吉祥寺文化村」を刊行した。記念講演会が29日午後7時から、同市の武蔵野公会堂で開かれる。
冊子はA5判、148ページで1部1000円。特別高等警察の拷問を受けて亡くなったプロレタリア作家小林多喜二や、多喜二の全集を手がけた貴司山治(きしやまじ)、江口渙(かん)、大宅壮一ら38人の活動や交流などを紹介。同会が2018年から続ける学習会やフィールドワークの内容をまとめた。同会の五郎丸聖子さんは「弾圧を受けながらも帝国主義や植民地主義に抵抗した人たちがいたことを伝えたい」と話す。
講演会では、貴司の長男のライター伊藤純さんが語る。参加費500円。
冊子の問い合わせは五郎丸さんにメール=[email protected]=で。(服部展和)
【関連記事】撤去された「群馬の森」朝鮮人追悼碑、管理の市民団体が解散決定県から行政代執行費用を請求された