JR渋谷駅の改札内コンコースから望む新南改札=いずれも渋谷区で
「100年に1度」と言われる再開発が進む東京都のJR渋谷駅周辺で、21日始発から利用される新しい「新南改札」と、25日に商業エリアが開業する大型複合施設「渋谷サクラステージ」が18日、報道陣に公開された。新南改札は現在、埼京線ホーム南端の先にあるが、200メートル北の新駅舎に移され、山手線への乗降もスムーズになる。(奥野斐)
新しい新南改札は、渋谷サクラステージと渋谷ストリームの両複合施設を結ぶ地上3階の通路に面し、改札内から山手線と埼京線のホームに降りられる。2026年度完成予定の新駅舎4~6階のオフィスなどに先行して利用が始まる。山村大輔駅長は「利便性と街の回遊性が高まる」とアクセス向上を期待する。
東急不動産などが手掛ける渋谷サクラステージは、昨年11月に完成。一部オフィスは既に利用されており、25日には飲食店やスーパー、体験型施設などが入るエリアがオープンする。
「サクヨン」と名付けた4階は、カルチャーとフードが交わり、新たなつながりが生まれる場を目指すという。渋谷最大級の書店「TSUTAYA BOOKSTORE」や地ビールを飲めるビアホール、鉄板焼きやすし、中華料理などの飲食店が並ぶ。一般社団法人渋谷あそびば制作委員会が運営する「404 Not Found」はゲームやアート、音楽のクリエーターが発表したり、イベントを開いたりする拠点だ。
渋谷エリア最大級の書店「TSUTAYA BOOKSTORE」
このほか、3階には日本のコスメやキャラクターを世界に発信する店舗も入る。東急不動産の星野浩明社長は「『働く、遊ぶ、暮らす』のさまざまなシーンでそこに集う人々と訪れる人々が解け合い、渋谷らしい多様性にあふれた街を実現していきたい」と話した。