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「ゾウ列車」の物語伝えたい 狛江の合唱団 平和への思い 18日に披露、最後の練習へ熱

Aug 9, 2024 ai IDOPRESS

「ぞうれっしゃがやってきた」の合唱の練習をする団員ら=狛江市で

太平洋戦争を生き延びた名古屋市の東山動物園(現東山動植物園)のアジアゾウを子どもたちに見せるため、連合国軍占領下の1949(昭和24)年、東京など各地から特別列車「ゾウ列車」が名古屋に向けて走った。その物語を伝える合唱曲「ぞうれっしゃがやってきた」が18日、東京都狛江市の「こまえ平和フェスタ」で披露される。本番に向け、市民らでつくる「こまえ平和フェスタ合唱団」が練習に取り組んでいる。(服部展和)

「子どもは戦争をしません。戦争をするのは大人です。子どもを守るのが大人の役目です」。初の練習が市中央公民館であった6月中旬、合唱の指導と指揮を担当する大熊啓(あきら)さん(44)は約50人の団員を前に、ゾウ列車が走った時代背景に触れながら平和への思いを口にした。

太平洋戦争末期、空襲でおりが壊れて動物が逃げ出す事態に備え、動物園の大型動物は行政機関の命令で殺処分され、飢えや寒さでも命を落とした。東山動物園では初代園長の北王英一さんらの尽力で2頭のアジアゾウが生き延びた。北王園長は戦後、国内で唯一生き残ったゾウを見たいとの子どもたちの要望に応え、ゾウ列車を実現させた。

絵本「ぞうれっしゃがやってきた」(岩崎書店)を基に作られた合唱曲は全国で歌い継がれている。こまえ平和フェスタでの上演は2006年、15年に続いて3回目。フェスタでは、国連の子どもの権利条約を日本が批准してから30年を記念した企画もあり、大熊さんは「子どもたちに平和の大切さを伝えたい」と話している。

合唱団は誰でも参加でき、今月10日に本番前の最後の練習を予定している。こまえ平和フェスタは18日午後1時半から、小田急線狛江駅前の狛江エコルマホールで。入場無料。合唱団に関する問い合わせは大熊さん=電090(9808)2810=へ。


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