夏休み中の子どもたちの食事を支援しようと、食料の寄付を呼びかける職員=東京都国立市で
学校給食のない夏休みに家庭で十分な食事をとることができない子どもたちを支援するため、東京都の国立市社会福祉協議会は、食料の寄付を呼びかけている。28日に市内で開かれる配布会で、支援を必要とする子育て世帯に届けられる。(岡本太)
市社協は年間を通じて食料の寄付を受け付け、支援を必要とする世帯などに配布。今月は、学校給食がなくなる夏休みを迎えることから、困窮世帯の子どもたちの食を支援しようと取り組みを強化している。
くにたち福祉会館1階に、食料を寄付してもらう専用ボックスを設置。同会館の社協窓口でも受け付けている。寄付できる食料は缶詰、レトルト食品、米、パスタなど常温で保存できる未開封のもの。企業からの食料提供や寄付金なども受け付けている。食料の数が多かったり重かったりして届けることが難しい場合は、職員が引き取りに出向く。
長期休暇中の子どもの食事の問題は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で学校が一斉休校となった時にも表面化した。同社協によると、コロナ禍以降も物価高の影響などで支援を必要とする世帯は増え続けており、昨年度1年間での食料支援は約450件に上った。市教育委員会によると、国立市の公立小中学校で、給食費を公費で負担している子どもは今年3月時点で569人となっている。
同社協の四ケ所香代さんは「最近は物価高で困窮状態から抜け出すのが難しく、追い込まれている世帯が少なくない。夏休みの子どもの食を守るため、少しでも協力をいただけたら」と呼びかけている。
子育て世帯向けの食料配布会(くにたちフードパントリー連絡会主催)は28日午前11時~午後2時、国立市役所の地下1階で開かれる。問い合わせは、国立市社会福祉協議会=電042(575)3226=へ。
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