手元には、いつも持ち歩いている妻と子ども3人の写真を置いた。能登半島地震で石川県珠洲市の妻の実家が土砂崩れに巻き込まれ、妻子や親族計9人を亡くした金沢市の大間圭介さん(44)が12日、東京都西東京市で防災について講演した。「人生を終える時、『お父さん、頑張ったよ』と家族に胸を張れる生き方をしたい」。今年3月末に約20年間勤めた石川県警を退職。高齢者施設での弾き語りのボランティアや、講演活動を始めている。(宮本隆康)
「『ごめんね、怖かったね、つらかったね』と声をかけながら、遺体安置所で妻や子どもたちを抱き締めました」。声を詰まらせながら、中学校の体育館に集まった約300人の地元住民を前に、能登地震に遭った自身の体験を語った。

言葉を詰まらせながら、命の大切さを説く大間圭介さん=12日、東京都西東京市で(久野千恵子撮影)
大間さんは2024年の元日、妻はる香さん(38)、長女優香さん(11)、長男泰介さん(9)、次男湊介ちゃん(3)=いずれも当時=と、金沢市の自宅から珠洲市のはる香さんの実家に帰省していた。当時は珠洲署の警備課長で、最初の揺れがあり、災害対応に向かおうとした直後、2度目の揺れで裏山が崩れ、妻や子どもたちのいる家が目の前で土砂崩れに巻き込まれた。
「守ってあげられなかった」と自分を責めた。「一緒にいてあげたかった。妻と子どもたちを抱き締めていれば、自分もいなくなれたのに」とさえ思った。
翌月に仕事に復帰した。出勤途中に楽しそうな小学生たちを見ると胸が...
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