「いい人生だったって笑いたい!」。武蔵野市民文化会館の職員による手作りの公演チラシは、抑えきれない情熱があふれ、見る者の心をわしづかみにする。映える写真はなくモノクロで文字ばかり、しかも公演との関連が不明な言葉も多いが、チケットが売れるという「仮チラシ」の謎に迫った。(石原真樹)

公演の「仮チラシ」作りに情熱を注ぐ栗原さん(右)と池口さん=いずれも武蔵野市民文化会館で
「芸術の深淵(しんえん)を追って生きるあなたと、感動を分かち合いたい」「老リア王のように、一人音楽の荒野を彷徨(さまよ)う者よ立ちはだかるショスタコーヴィチの扉を叩(たた)け」。6月に開かれたコンサートのチラシ。今にも発火しそうな熱量に、しびれた。
「大事なのは愛ですよ、愛」。
約10年の中断期間を除き、20年以上チラシ作りに携わる栗原一浩さん(64)は話す。公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団の職員で、会館の公演を企画・運営している。

音楽愛がさく裂するチラシ(2026年)
会館は1984年にオープン。栗原さんは1992年4月に着任し、翌年1月の海外オーケストラ公演が売れないこと...
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