〈ウォッチ・バスケBリーグ〉「負けてはいけない」宿命②=全2回
Bリーグプレミア(Bプレミア)アルバルク東京(A東京)は、親会社のトヨタ自動車や娯楽があふれる本拠地・東京都で、自分たちに情熱を注いでくれるファンをはじめ多くの人の期待を背負う。
クラブ運営会社取締役で元選手の正中岳城さん(41)は「フロントランナーとしての精神を持って戦う姿を見せたい。選ばれるクラブでありたい」とファンの思いを受け止める。
2016年9月、Bリーグは国内3番目のプロスポーツとして開幕した。東京・代々木第一体育館に詰めかけた9132人がA東京と琉球ゴールデンキングスの熱戦に声をからした。

現役時代を振り返る正中岳城さん=7月31日、トヨタリーナ東京で(渡辺陽太郎撮影)
この舞台は「エリート(A東京)と雑草軍団(琉球)」と宣伝された。試合後、正中さんはA東京を代表し、コートからファンにメッセージを送った。
「もう今日を追いかけることはありません。この盛り上がりを、情熱を、それぞれの思いを、リーグの発展に向け、選手一人一人が務めていかなくてはならない。愚直に競技力の向上に励み、プロスポーツ選手として、自らの質の向上に努めることによって、みなさまから愛される、そしてみなさまから応援していただくにふさわしい選手・チームとなっていくことを、きょうここで、選手を代表し宣言いたします」
エリートと雑草の対決と対比されたことが正解だったかは分からない。そう評された以上、それにふさわしいチームになることを意識し続けた。
正中さんだけではない。田中大貴(東京サンロッカーズ)、安藤誓哉(アルティーリ千葉)、馬場雄大(長崎ヴェルカ)ら日本代表のユニホームに袖を通したスターたちが、ルカ・パビチェビッチ氏(58)の厳しい練習に耐え、リーグ唯一の2連覇を達成した。

現役時代の正中岳城さん(©ALVARK TOKYO)
正中さんは「あの連覇で、Bリーグのスタンダード(標準)を引き上げることができた」。豊富な資金力でエリートをそろえるだけでは達成できない。「(優勝に)近道もマジックもない。いい選手が努力し(チームのために)機能することが一番だ」とリーグ全体に示せたことを誇る。
フロントランナー(先駆者)となったA東京。だからこそ、他クラブの選手も特別な意識を持って挑む。A東京としてはなおさら「負けられない」。
この思いは受け継がれているのか。昨季の振り返りと今季の意気込みを取材した際、小酒部泰暉に「負けられないのはなぜか」と質問してみた。

A東京が負けられない理由を聞かれ、悩む小酒部泰暉=7月31日、トヨタアリーナ東京で(渡辺陽太郎撮影)
「難しいな…。スポンサーさんやファンの方、支えてくれる方々に、勝って恩返しをする。負...
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