<杉並区長選・「対話」の先に>後編
任期満了に伴う東京都杉並区長選(28日投票、29日開票)が、地方選挙としては異例の注目を集めている。視線の先にいるのが、4年前の前回選で初当選した岸本聡子区長。政治経験を持たず、市民グループの支援で当時の現職を破った岸本区長は、住民参加型の「対話の区政」を打ち出し、交流サイト(SNS)上などで激しい論争を起こしてきた。有権者はリベラル色の強い岸本区政の継続を望むのか、否か。争点の現場を追った。(佐藤航)
「こんなことになっているなんてあり得ない。何をやっていたんですか」
2月下旬。東京都杉並区議会の総務財政委員会で、ある建物の解体を巡る区の対応がやり玉に挙がった。
岸本聡子区長を支援するリベラル系と、自民党などの保守系が激しく対立する杉並区議会だが、この時は珍しく、出席した多くの区議が懸念を表明。「私も冷静に言っているが、かなり腹立たしい案件だ」と怒りをにじませた区議もいた。
波紋を広げているのは、「河北総合病院」を運営する河北医療財団などとともに、区がJR阿佐ケ谷駅前で2019年から進めている土地区画整理事業だ。28日に投票される今回の区長選でも、各候補が異なる見解を示す争点の一つに浮上している。
駅の北東に広がる約2万7000平方メー...
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