「日本のウォール街」とも呼ばれる日本橋兜町(かぶとちょう)は、休日になると表情を変える。
土曜の昼下がり、金融街の通りを行き交っているのは若い女性たちだ。
東京証券取引所(東証)横の脇道を進むと、重厚感漂うビルの前で、若者たちがカラフルなジェラートのカップを手に談笑していた。(鈴木里奈)

東京証券取引所(中央)がある日本橋兜町。右奥は日証館(川上智世撮影)
アーチ状の門構えに掛かっているのは、アイスクリームと板チョコの形をした看板。ビルの一角がスイーツ店となっていた。女性客(27)は「おいしいし、かわいい。この店がなかったら兜町に来ることはなかったかも」と話す。
このビルは、証券会社などが入居していた「日証館」。1928(昭和3)年、実業家・渋沢栄一(1840~1931年)の邸宅跡に東京株式取引所の付属施設として建てられた。

日証館の1階に入る、チョコレートやアイスクリームなどのスイーツ店「teal」=東京都中央区で(川上智世撮影)
旧銀行跡の施設「BANK」に入るベーカリー、ビストロ…。兜町を歩くと、他にもおしゃれな店が通りに並ぶ。株価の「うなぎ上り」を願い、証券会社の社員らに愛された老舗ウナギ店は、クラフトビールのビアスタンドへと姿を変えていた。
活気があった兜町は1990年代初頭のバブル崩壊で一変した。証券会社が移転や統廃合により減少。1999年には...
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