新宿駅近くで唯一営業するボウリング場が9月末、半世紀以上の歴史に幕を下ろす。歌舞伎町の娯楽施設として親しまれてきた「新宿コパボウル」。遊び場の盛衰を映すようだが、閉店2カ月前の平日昼に店をのぞくと、家族連れやカップル、常連客、ビギナーらさまざまな人が楽しんでいた。(宮畑譲)

深夜もボウリングを楽しめる「新宿コパボウル」。9月30日に閉店する=東京都新宿区で(木戸佑撮影)
「店に来て初めて閉店すると知りました。学生時代に遊んでいたところがなくなるのは寂しい。偶然だけど、来られてよかった」。

開店当時の様子=新宿コパボウル提供
そう話したのは、学生時代以来の来店という育休中の宇佐美七穂さん(36)=杉並区。この日、実父と子ども3人と新宿に来たついでに寄ったという。家族3世代で和気あいあい、ピンを倒すとハイタッチをしていた。
同店は1971年に開店。運営会社が替わりながら、約55年にわたり営業を続けてきた。入居するビルの建て替えに伴い閉店する。

グループ向けの「ロイヤルルーム」=東京都新宿区で(木戸佑撮影)
深夜も営業し、ボウリング場としては珍しくお酒を提供するなど、娯楽を前面に打ち出してきた。照明を落とした幻想的なフロアやグループ向けのロイヤルルームがあり、名物の罰ゲームのために使う激辛の飲み物や昆虫食などを用意する。
夏休みで小笠原村から友達2人と初めて訪れた高校1年生の水野海颯さん(15)は、罰ゲームでイナゴなどを口にし、「まずかったけど、楽しかった。良い思い出になった」と笑顔で話した。
店内では「同時投球は禁止」といったハウスルールはあるが、そこは緩め。

閉店が迫り「寂しいですね」と話す支配人の尾見大輔さん=東京都新宿区で(木戸佑撮影)
「他のボウリング場と比べて細かいルールは甘いです。隣のレーンに迷惑をかけなければ基本的にはOKです」と支配人の尾見大輔さん(51)。
尾見さんは98年に運営会社に入社し、コパボウルに配属された。初日、店内はレーンが空くのを待つ人でごった返していたことを思い出す。「すごい熱気だった。...
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