インフルエンザの流行が、異例の早さで始まっている。厚生労働省によると、現在の仕組みで統計を取り始めた1999年以降2番目の早さ。医療機関などは、手洗いやマスク着用といった基本的な感染対策を促して予防を呼びかけ、自治体も定期接種時期を早めるなど対策に乗り出している。(神谷円香、佐藤航、飯田克志)
厚労省が発表する全国約3000の定点医療機関からの報告によると、8月17~23日の週に1定点医療機関当たりの患者報告数が1.11人となり、流行開始の目安である1.00人を超えた。翌週の24~30日には1.76人に増加。東京都内でも同時期に流行が始まっており、24~30日の週の都内の1定点医療機関当たりの患者報告数は2.65人にまで増えている。厚労省によると、感染症法が施行された1999年以降の発生動向調査で、前年冬から流行入り状態が続いていた2023年を除いて2009年に次ぐ早さだ。

発熱患者を診察する「いとう王子神谷内科外科クリニック」の伊藤博道院長=8日、東京都北区で(横田航洋撮影)
東京都北区のいとう王子神谷内科外科クリニックでは8日、発熱などを訴える複数の患者が検査を受けていた。お盆ごろからインフルエンザ患者が来院するようになり、8月下旬には1日に2、3人まで増加。学校の夏休みが明けてからは7、8人が来院する日もあるといい、伊藤博道院長は「例年の1月ごろの流行期と同じような状況だ」と危機感を募らせる。
多いのは、子どもやその家族。学校や職場で流行が始まっているとみられる。伊藤院長もクリニック開業後の10年間で「ここまで早い流行入りは経験したことがない」と驚く事態だ。
インフルエンザウイルスは高温多湿に弱く、夏場は感染力が落ちるとされているが、なぜこんなに早く流行が始まったのか。伊藤院長は考えられる要因の一つとして、昨夏ごろから国内外で...
残り
627/1394 文字
この記事は会員限定です。エントリー会員(無料)に登録すると、続きを読めます。
無料会員に登録して読む
ログインする
無料会員(エントリー)に登録すると
会員限定記事を読める
有料会員限定記事も月3本まで読める
有料会員などの会員種別、登録手続きについて詳しく知る
よくある質問はこちら