
佐藤教授が会場で紹介した終戦間もない銀座の写真。米国の公文書館に保管されている=いずれも江東区北砂で
太平洋戦争の敗戦から間もない街の様子をとらえた写真について学べる市民講座「写真から紐(ひも)解く、戦時・戦後の東京」が今月、東京都江東区北砂の東京大空襲・戦災資料センターであった。アーカイブ研究に詳しい早稲田大社会科学部長の佐藤洋一教授が登壇し、「終戦直後の写真の大部分は米軍や連合国軍総司令部(GHQ)によって撮影され、手続きすれば無料で使えるものが多い。しっかりと日本側で収集や整理をし、将来に伝えたい」と指摘した。(井上靖史)
佐藤教授は1990年代から不定期で米国に渡り、同国公文書館や公立大学の図書館に保管された終戦直後の東京や京都などの写真を集めてきた。「手続きが統一化されていて日本より簡単にできる」と話した。
きっかけは時計や指輪の修理店をしていた中央区の母親の実家が終戦直後、ローマ字で看板を出している写真を見つけたこと。米兵を相手にする占領下の街に関心を抱き、当時を調べようと国内で写真を探したがほとんどなく、米国へ渡ると大量にあ...
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