宇宙新興企業「スペースワン」(東京)は9日、同日午前に予定していた小型ロケット「カイロス」初号機(全長18メートル)の打ち上げを延期した。海上の警戒区域内に船舶が残っていたためで、機体に異常はないという。同社は13日以降に打ち上げ日を再設定する。
カイロスは9日午前11時1分、和歌山県串本町にある同社の発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げ予定だった。しかし、警戒区域に船舶がいたため、直前になって16分後に変更。その後、安全を考慮し、日程の延期を決めた。
次の打ち上げ予定は13日以降の午前11時1~17分で、打ち上げ可能な予備期間は31日までとなっている。
初号機には、政府の小型衛星1基を搭載。軌道投入に成功すれば民間企業単独で開発したロケットとして国内初となる。同社は「宇宙宅配便」の事業化を目指し、2030年代に年間30機の打ち上げ目標を掲げる。