
三菱電機は13日、熊本県菊池市に建設するパワー半導体の新工場の地鎮祭を行った。省エネ性能が高いSiC(炭化ケイ素)を基板に使う次世代型を生産する。4月に着工し、2年後の稼働開始を目指す。
地鎮祭には、三菱電機や工事主体の竹中工務店のほか、熊本県や菊池市の関係者ら約70人が出席した。新工場は、三菱電機子会社の液晶関連工場跡地を活用し、6階建ての延べ床面積4万2000平方メートルとなる。
SiC半導体の主力工場で、生産ラインに無人ロボットを導入するなど省人化を図る。最新設備で水の使用量を約3割削減し、廃水の約7割を再利用する。
パワー半導体は電力を制御する半導体で、SiCはシリコンより省エネ性能が高く、脱炭素化や電気自動車(EV)の普及で市場が急速に拡大している。半導体・デバイス事業本部長の竹見政義上席執行役員は「最先端の工場で国内外の脱炭素化に貢献したい」と述べた。