無数の火で彩られた昨年の「国立まと火」=国立市で
東京都国立市の夏の夜を彩る火の祭典「国立まと火」が21日夜、同市の多摩川河川敷公園グラウンドで開催される。子どもたちの交流をきっかけに始まった秋田の伝統行事で、今年で10年目。コロナ禍を乗り越え、市の新たな夏の風物詩として定着した。
国立まと火の元となったのは、秋田県合川地区(旧合川町)で江戸時代から春彼岸やお盆に行われている先祖供養の伝統行事「万灯火(まとび)」。国立市と旧合川町の間で古くから児童の交流が続けられていたことが縁で、国立市でも2014年から始まった。
当日は、ダンポと呼ばれる直径約10センチの布の玉に火が付けられ、河川敷に設置される。火の玉は約400個にもなり、文字などが浮かび上がる。
20年と21年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったが、22年に復活。毎回約1000人の観客が訪れる。今年は午後7時半に点火される予定だ。(岡本太)