連携協定を結んだ品川区の森沢区長(左)と大空幸星理事長=品川区立中小企業センターで
東京都品川区は孤独・孤立対策を進めるため、NPO法人「あなたのいばしょ」(港区)と23日、連携協定を結んだ。2020年に設立した同NPOは「望まない孤独」のない社会を理念とし24時間365日、無料・匿名のチャット相談を行う。都内の自治体との連携は初で、全国では5自治体目。
森沢恭子区長は協定締結式で、「孤独・孤立を抱えることが多く、日ごろ行政と関わる機会の少ない若年層向けの相談窓口の設置は区として課題」と述べ、「区役所が開いていない夜間休日も対応していただけるのは有意義で重要」と期待を寄せた。
NPOの大空幸星(こうき)理事長(25)は本紙「人生相談」(金曜メトロポリタン+面)の回答者。単身世帯が多い東京での取り組みについて「実態把握をみても、単身者の孤独感は高い。地縁の代替とまではいかないが、補完する役割として連携協定は実効性があると思う。まず、相談窓口のことを知っていただきたい」と語った。(増田恵美子)