〈ウォッチ・バスケBリーグ〉サンロッカーズ再建へ③=全3回
Bリーグ1部(B1)サンロッカーズ渋谷(SR渋谷)の低迷を、チーム最年長の山内盛久は「チームのやりたいバスケットが何か分からなかった」と振り返った。同学年で37歳の松岡亮太ゼネラルマネジャー(GM)は同意しつつ「何のためにバスケットをするのか。アイデンティティー(自分らしさ)が揺らいでいる」とより深刻だった。(渡辺陽太郎)
記者「編成特化で後は現場に託す」と、「積極的に現場に行く」。どちらか。

Bリーグ新人ドラフト候補選手の練習を見守るSR渋谷の松岡亮太GM(右)=2025年12月18日、東京都内で(渡辺陽太郎撮影)
松岡後者です。プロ選手、コーチ経験がない。コーチと会話をして、みんなでチームをつくることが一番大事だと考えている。
旧bjリーグクラブのアシスタントマネジャーなどを経て2015年からSR渋谷で活動。通訳などを歴任し、2024年からGMを務めている。
記者今季は昨季の主力に加え、爆発的な攻撃力、高さと柔軟さ、リバウンドに強い外国籍を獲得した。昨季の堅守は維持しつつ、弱点の攻撃を強化する。攻撃も相手陣で手数をかけるスタイルから速さへの転換を意識したように思う。
松岡昨季までは「走らない」というと語弊があるが、(手数をかける)ハーフコートに持ち込み61対60で勝つようなスタイルだった。極端だったかも。守備意識の高い選手の潜在能力に期待しており、リバウンドを取りきって走れば、攻撃が良くなると思った。

高い技術に加えベテランとしての経験を生かして貢献したSR渋谷の田中大貴=2025年10月4日、青山学院記念館で(渡辺陽太郎撮影)
記者創立90周年に東京都渋谷区を本拠地とする最後のシーズン。普段より重圧があったのでは。
松岡めちゃくちゃあった。ただ僕も含め(このメンバーなら)行けると感じていた。不安は毎年のこと。ワクワクが勝った。
記者スタートダッシュに成功し、速さやリバウンドの強さを見せた。
松岡序盤でつまずきプレーオフ(チャンピオンシップ=CS)を逃すケースもあるので良かった。でも「今季のサンロッカーズはこうやって勝つ」という姿までは見えなかった。
SR渋谷は6試合目の長崎ヴェルカ戦から7連敗。「堅守を取り戻そう」と決め、昨年11月5日に連敗を止め、波に乗るかに思えた。だが12月に今季最悪の8連敗を喫した。
記者対戦相手から「渋谷の強度が思ったより低かった」という指摘があった。山内さんが感じていたように、どんなバスケットがしたいか分からず、形だけを追い求めたからか。

守備の強度が足りず、長崎に次々と得点を許すSR渋谷=2025年10月18日、青山学院記念館で(渡辺陽太郎撮影)
松岡それはある。負傷者が出たし、Bリーグ初経験の外国籍の順応も問題だった。(7連敗は)2か3で止まれば良かったけど、6、7と続いて焦った。
記者一度は「堅守」という意思統一をしたけど、再び大型連敗があった。
松岡春(シーズン終盤)にこうなっていたいと計画してチームをつくる。最初から100%の状態ではできない。ただ7連敗して脱出した後に、バイウィーク(リーグ戦中断期間)があり、その中で戦い方が不明瞭になっていった。
記者8連敗中に山内さんが「まだエナジー(活力)という下のレベルの会話をしている」と厳しい指摘をしていた。松岡さんはどう考えていたか。
松岡7連敗も8連敗もエナジーがなかったのは事実。環境かコーチの指導か、選手の問題か。要因はいくつも考えられるけど、うちは全部だ。どんな強豪もシーズン中、何度か「何やっているの」という試合はある。うちは多すぎた。
記者山内さんは、コーチ陣からどんなバスケットをしたいか示されず、聞いても一人一人が違うことを言うので「どうしたらいい」という状況に陥っていたと振り返っていた。

チーム生え抜きの主将としてコート内外でチームを支えたSR渋谷のベンドラメ礼生=4月26日、青山学院記念館で(渡辺陽太郎撮影)
松岡僕も含めリーダーシップの部分に、一番の原因はあったと思う。
記者指針は...
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