幼くして母親を亡くした阿米は、12歳から父親の看病を30年余り続け、藩主が褒美を授けたとされる。かつてこの地に滞在した歌人の与謝野鉄幹は、著作「孝女阿米」で善行を紹介した。
阿米の物語を後世に伝えようと、周南市内の老舗菓子店「もみじや」の創業者芳村 院 さんが昭和20年代、米粉をこねた 求肥 で白あんを包んだ菓子を作った。今では定番の土産や贈答品として定着し、同窓会などで帰郷した際に購入する人が多いという。
「もみじや」店長の芳村幹也さん
「孝女『およね』の焼き印を入れ、店内でも1個130円で販売しています。祖父から3代変わらない優しい甘さを、ぜひ楽しんでください。家族だんらんのお供として、会話が弾む一助になればうれしいです」