昨今のアナログレコード人気は日本だけにとどまらず、海外の好事家も地方都市の小さな中古店にやってくるという。時代は変わったと感心します。
私の学生時代の憧れは渋谷のファイヤー通りにあったハイファイ・レコードでしたが同時に苦い思い出がある。ことの顚末(てんまつ)は拙小説でも書きましたが、当時の私にとって渋谷とは情景であると同時にどこかうらめしさを含んでいました。吉祥寺から井の頭線ですぐの場所なのにそこはキラキラとした遠い街でした。

筆者がシブヤ系のフィクサーと出会ったジァン・ジァン(現在は閉店)=東京都渋谷区で
当時はシブヤ系が華やかなりし頃、流行(はやり)ものは歯牙にもかけぬと私は尋常ならざる対抗意識に燃えていましたが、いざ到着する目前、路上にいたお洒落(しゃれ)な人々に絶句してある種の敗北感から逃げる...
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