高校野球の季節がやってきた。西東京大会にはこの夏も都立青鳥(せいちょう)特別支援学校(世田谷区)が出場する。知的障害のある生徒にも硬式野球を広げようと創部。選手は久保田浩司監督(60)の下で奮闘してきた。2023年の初出場から4年の成長を振り返る。(落合夏子)

練習後にリラックスした表情を見せる青鳥特別支援学校の選手ら=世田谷区で(木戸佑撮影)
「ベースボール部」は4月、前身の「球技部」から改称し、部員6人で始動。中には、中学時代に野球部への入部を断られた生徒もいた。皆、生き生きとした表情で白球を追っていた。

2023年の青鳥野球部
走った叫んだ思い切り振った連合チームで躍動笑顔で未来へ
ただ、ルールが理解できなかったり、覚えられなかったりする部員も。教師たちは「やるからには公式戦に出させてあげたい」と根気よく指導。高野連への加盟は安全面などの対策などを丁寧に説明し、承認された。開会式では神宮球場を堂々と行進。3校での連合チームで出場し、青鳥からは2人が試合に出た。3時間13分の熱戦の末、19-23で敗れはしたが、歴史が変わった瞬間だった。
前年の試合を見て、「ここでなら野球ができる」と遠方から入学した1年生も含め、部員は12人に。特別支援学校としては全国初の単独出場。喜びもつかの間。守備も攻撃も、自分たちで全てやらねばならない。
試合は一方的な展開に。内野手は送球ミス、外野手は目測を誤り打球は頭上を越える。捕球しても投げる先を迷ってしまう──。守備の時間がひたすら続く。相手打者が打ち返すたび、見ている側の緊張が走った。

2024年の青鳥野球部
特別支援学校では全国初、単独チームでプレー5回コールド負けも笑顔に拍手
だが決してうつむかない選手たち。岩本大志選手(当時1年)が意地で右...
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