大田区の市街地を走行する自動運転のバス(大田区提供)
東京都大田区は自動運転バスの実証実験を、今冬にも区内の市街地で始めると発表した。羽田空港近くの大規模複合施設「羽田イノベーションシティ(HIC)」と区内の公園を結ぶルートを走り、社会的な課題となっている運転手不足の解消を図る。鈴木晶雅区長が定例記者会見で明かした。
区や京浜急行バス(横浜市)、HICを運営する羽田みらい開発(大田区)などでつくるコンソーシアム(共同事業体)が実施。HICと直結する天空橋駅から、萩中公園や東糀谷(こうじや)防災公園、多摩川沿いのソラムナード羽田緑地などをつなぐ約7キロのルートを検討している。
定員16人のバス1台を導入。自動運転でも運転手は常に乗り込む。実験中の運賃は無料で、国の補助金1億2千万円を受ける。鈴木区長は「幅広く利用してもらいたい」と呼びかけた。
区内では2020年9月から、HIC内で自動運転バスが走っている。(中村真暁)