4月に投開票された衆院東京15区補欠選挙での政治団体「つばさの党」による選挙妨害事件で、他の3陣営の選挙運動も妨害したとして、警視庁捜査2課は28日、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、団体代表の黒川敦彦容疑者(45)=埼玉県朝霞市=ら3人を再逮捕した。
他に逮捕されたのは、団体から補選に立候補し落選した根本良輔容疑者(30)と、団体幹部の杉田勇人容疑者(39)=いずれも東京都練馬区。
家宅捜索を終え、段ボールを手につばさの党の事務所が入る建物を出る捜査員ら=5月13日、東京都千代田区で
逮捕容疑では共謀して4月19日午前、江東区内で、参政党新人の吉川里奈氏と当選した立憲民主党の酒井菜摘氏の選挙カーを車で追いかけ回し、予定した有権者への声掛けを中断させるなどしたとされる。
25日夕には江東区内で、日本維新の会新人の金沢結衣氏の街頭演説に乗り込み、太鼓を打ち鳴らすなどして演説を妨害したとされる。捜査2課は3人の認否を明らかにしていない。
つばさの党による選挙妨害で、警視庁が3人を逮捕するのは3回目。黒川容疑者は7月7日投開票の東京都知事選に立候補している。
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