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反対多いデータセンター建設に規制緩和? 火災リスクあるリチウムイオン蓄電池を大量設置促す提案が

Jul 7, 2026 教育 IDOPRESS

政府の規制改革推進会議が、人工知能(AI)の普及策として、データセンター(DC)の建設基準見直しを求める答申をまとめた。大幅な電力消費を伴うAI向けのDCに、火災時のリスクの大きさが指摘されるリチウムイオン蓄電池を大量に設置しやすくするため、関係省庁に規制緩和を要請する内容だ。だが、DC建設計画を巡る事業者と住民の紛争が各地で起きる中、企業の利益優先で「増設」を促す政策は、現場の実情に見合っているのか。(中根政人)

◆建設面の基準を緩和するよう求める提案が

「次世代AIデータセンターの国内立地の加速など、AIの社会実装の促進を成長戦略へ積極的に取り込む。AI時代に対応する規制・制度改革を推進する」

6月29日に官邸で開かれた規制改革推進会議。高市早苗首相は、AIの急速な発展を後押しするための政策遂行に全力を挙げると強調した。この日、推進会議が取りまとめた答申には、AIの計算処理を目的としたDCの整備を加速させるため、現行の法律で規制がかかっている建設面の基準を緩和するよう求める提案が盛り込まれた。

規制改革推進会議で発言する高市首相(左から2人目)=首相官邸HPより

AI向けのDCでは、データを処理するサーバーに搭載された半導体のGPU(画像処理装置)が大量の電力を消費し、電圧も不安定になりやすいため、送電線からの電力供給に加え、補完電源としてのリチウムイオン蓄電池を施設内へ大量に設置する必要がある。

だが、リチウムイオン蓄電池については、消防法でDCに設置する電池の内部にある電解液が一定量(1000リットル)以上の場合、DC自体に「危険物」の貯蔵施設としての規制が適用されることになり、安定した稼働に必要な数を設置する上でのハードルとされる。

◆建築基準法の施行令で規制されていた

消防法では、蓄電池の安全性が確認された場合の例外措置は認められているものの、建築物としてのDCの取り扱いに関わる建築基準法の施行令でも規制される。同法では、大量の蓄電池を設置する場合の立地区域にも制限が生まれることで、AI向けのDCを増設する上での「阻害要因」となっているという。

一方で、リチウムイオン蓄電池は、火災が起きた際に通常の消火器による鎮火が難しく、少量の水による消火もむしろ火災を激しくする要因となりうる。韓国では昨年9月、政府管理のDCで火災が起きたが、蓄電池を交換するために取り外した際の火花が出火原因とされる。

内閣府(資料写真)

答申では、AI向けのDCに設置するリチウムイオン蓄電池の数や施設の立地が制限されないよう、国際基準に合わせたレベルの試験を実施して電池の安全性を確保することを条件に、規制の適用外とするよう関係省庁に要請している。

規制改革推進会議の運営に携わる内閣府の担当者は、AI向けのDCに設置するリチウムイオン蓄電池に関して「安全性を確認する試験基準が最新の技術に合っておらず、実態に追いついていない法令を守らなければならない状態になってしまっている。安全性が高いと判断された場合でも、『数量制限』という形で活用しないのはいかがなものか」と主張。「現状のままでは、日本で高性能なDCの整備ができなくなってしまう」と危機感を示す。

規制緩和を求められた省庁のうち、総務省消防庁の危険物保安室は「国際基準を(現在の)試験の基準に組み込めるかを検討していく」と説明。国土交通省市街地建築課の担当者は「安全性が確認された措置でなければ、(答申内容を)実行するかどうかの検討はできない」と消極的だ。

◆「海外の安全基準をそのまま単純に適用するのは不適切」

DCの事情に精通する国立情報学研究所の佐藤一郎教授は、リチ...

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