<生きるって>
公務員として働きながら、リングに立つ。34歳でプロボクサーになった東京・三鷹市職員の熊田雅史さん(37)は、仕事前に4キロ走り、仕事を終えてからもジムに通う生活を送る。年齢を考えると、試合に出られるのはあと1、2回。「やりたいことは、全部やりきる」。大学時代の悔しい思いをぶつける。(石原真樹)
2024年秋のデビュー戦は判定勝ちしたが、25年春の2試合目、今年7月の3試合目はいずれも判定負けした。「練習通りできなかった。身長があって手が長いから相手と距離を取ろうと思っていたのに、かっとなって近づいてしまった」。2週間ほど休養を取り、練習を再開した。

新宿FACEで行われた2試合目の熊田さん(右)=新宿区で(原啓之さん撮影)
愛知県知多市出身で、小学校から大学までずっとサッカーをしていた。千葉大では体育会サッカー部に所属。強豪校出身の学生も多く、高校までレギュラーだったのに1度も試合に出られず、引退試合はベンチにも入れなかった。出られなかったこと以上に「練習も食事も睡眠も、自分がそこまでやらなかった」ことへの強烈な後悔が残った。
ボクシングを始めたのはその少し前、引退後に別のスポーツをと考えてボクシングジムに入会した。塗料メーカーに就職すると転勤が多く、何度か「プロに」と声をかけられたがタイミングが合わなかった。
23年4月、三鷹市役所...
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