水俣病の公式確認から70年。患者の現実を描いた作家・石牟礼道子さん(1927~2018年)の「苦海浄土」の一章を題材とした一人芝居「天の魚(いお)」が10月、東京都杉並区の「座・高円寺」で上演される。企画した久保田好生さん(75)は「水俣病は終わっていない。今につながる環境汚染の問題と捉えてほしい」と言葉に力を込める。
天の魚は1964年初秋の熊本・水俣が舞台。年老いた漁師が、海への思いや、傍らに横たわる胎児性水俣病の孫への愛情を語る。首都圏での上演は7年ぶり。最初に演じた故・砂田明さんの脚本を継ぎ、弟子の川島宏知(こうち)さんが演じる。

一人芝居「天の魚」を演じる川島宏知さん=桑原史成さん撮影
元都立高教諭の久保田さんは大学時代から患者の支援に関わり、石牟礼さんとも運動の場で出会った。「作品には、水俣で漁民の闘いを目にした石牟礼さんの、書き残さなくてはい...
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