マンション高騰が続く中、価格や賃料上昇の要因となる転売目的の購入を抑制しようと、東京都千代田区は27日、区内で建設を計画する三菱地所レジデンスなどに対し、引き渡しから5年間の転売禁止を要請した。区は昨年7月に大手デベロッパーの業界団体「不動産協会」(東京)に同様の要請をしたが、個別事業者への要請は初めて。
区は「実効性のある取り組みにつなげるため」としている。転売禁止のほか、同じ物件で同一名義による複数購入の禁止も求めた。

千代田区役所(資料写真)
個別物件への要請は今後も続ける方針で、対象は市街地再開発事業などで容積率緩和や補助金を受けて建設される分譲マンション。純粋な民間開発の物件は除く。区は「行政が事業者にインセンティブを付与するもので、公益性の観点で要請する」と説明している。
不動産経済研究所(東京都新宿区)によると、今年4〜9月の東京23区の新築分譲マンション平均価格は1億7925万円で、前年同期比34.7%増。東京カンテイ(品川区)によれば、昨年、千代田区の築5年以内のマンション転売率は4.92%で、23区内で最も高かった。
区は投機目的のマンション増加により「区内に居住したい人が住めないことが想定される」と懸念する。今回要請を受けた三菱地所レジデンスの広報担当者は取材に「完成はまだ先の物件なので、現時点で要請を履行するかを含め、今後の対応は決まっていない」と話した。(宮畑譲)