昨今話題のサッカーのプロクラブが、企業同士が商談などにつなげる展示会で来場者の関心を集めた。5日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた「マーケティングWeek」に初出展したのは、日本選手の欧州挑戦への第一歩とも位置付けられるベルギー1部シントトロイデン(STVV)と、初のJ1で今季首位のFC町田ゼルビア。バスケットボールB1から茨城ロケッツもブースを出した。
「サッカー好きの経営者さんを中心に、日本サッカーに貢献しているとお分かりいただけることが多く、(協賛で)何かお役に立ちたいというところから入っていただき、ビジネスにもというケースが多い」。STVVの経営権を持つネット関連会社DMM.comで営業部長などを務める小出剛さんがそう話す。
7月3~5日に開催された企業展示会に出展したシントトロイデンのブース
STVVには過去、冨安健洋(アーセナル)遠藤航(リバプール)らが欧州初挑戦として所属。今夏のパリ五輪に臨む顔触れでは藤田譲瑠(じょえる)チマ、山本理仁(りひと)が在籍し、GK小久保玲央(れお)ブライアンの加入も決定。チームへの協賛では日本企業が名を連ねる。
展示会はベルギーリーグのチームの出展とあって来場者に驚かれることもあったそうだが、ビジネスマッチングを含めた問い合わせは多かったという。
JリーグからはJ1町田がブースを構え、パートナー事業部の山川隆晃さんは「今は勢いがあるが、定着できる組織力を大きくしていかないと」。別の展示会に出展したことはあるが、J1昇格後の出展は反響も大きいという。
展示会に出展したJ1町田(左)とベルギー1部シントトロイデン(右奥)=東京ビッグサイトで
とくに今季の町田の試合情報は多くのメディアを通じて良くも悪くも話題になる。展示会での反応を「経営者の方はニュースを見られているので、サッカー好きでなくてもゼルビアの名前を知っている方は多い」と山川さん。「うちはJリーグでの歴史は浅いが伸びしろは大きい。一緒に成長していきましょうと声掛けしている」と話す。(上條憲也、写真も)
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