入り口を入ってすぐ、四方の壁面に上下びっしりとポスターが並んで展示された空間に放り出される。それぞれのポスターの独特な構図、配色、ラインのリズムひとつひとつもとても楽しいが、驚くのはその多様な制作目的だ。キャプションを見ると、オペラやクラシックのコンサート、芝居、人形劇、美術展、あるいはオリンピックなどの世界的なスポーツ大会、博物館の展示のみならずその館自体のポスター、国の公的な記念日のポスター、万博のポスター。それぞれに目的がありそのイメージをうまく拾いながら、それでも作家自身の作品であることが遠くからでもはっきり視認できる。なにより、本当にたくさんの、バラエティー豊かな文化の発展がポーランドという国にあったということが、これらのポスターを見るだけでわかる。

展示風景(写真:藤塚光政)
1950年代以降、社会主義リアリズムのガイドラインに公然と反対し、個を重視する潮流として、主に映画製作者、脚本家たちを中心に「ポーランド派」と呼ばれる文化的な動きがあった。ポスターデザインにもその影響は強く、特に本展で特集されているヤン・レニツァはその...
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