給食を食べる児童たち=いずれも八王子市愛宕小で
八王子市の公立保育園や小中学校などの給食で今年も、姉妹都市の神奈川県小田原市特産の「下中(しもなか)たまねぎ」が提供されている。子どもたちは豊富な献立で、ゆかりのある甘いタマネギを味わう。(昆野夏子)
下中たまねぎは、小田原市東部の下中地区の農家が栽培している。相模湾から吹く海風と温暖な気候の影響で、柔らかな口当たりと甘みの強い味わいが人気。2年前に八王子市内の学校給食で提供したところ、子どもたちから好評で、今年も実現した。
提供されるのは先月24日~今月19日に各校2回ずつ。今年はスープや肉じゃが、ドレッシングサラダ、牛丼、しょうが焼きなど、豊富なメニューで登場する。
同市愛宕小では、5年生約40人が5月に小田原市を訪れ、収穫を体験し、自宅に持ち帰った。先月28日の給食では、下中たまねぎを使った肉じゃがに「食感が好き」「甘くておいしい」と声を弾ませた。
この日提供された給食。右がタマネギを使った肉じゃが
八王子市学校給食課の担当者は「この取り組みも3年目。子どもたちが小田原市に移動教室で訪れるなど、つながりが深まっていてうれしい。今後も交流を深めたい」と話す。
八王子市と小田原市は2016年、戦国時代に北条氏の城があった縁で姉妹都市提携を締結した。催しなどでの市民の交流のほか、八王子市内の牧場で出た牛ふんを使い、下中たまねぎを育てる取り組みなども進めている。