東京都文京区立中学校で、軽度知的障害のある男子生徒が、同級生の男子生徒から陰部を触られるなどの性的ないじめを受け、今年2月から不登校になっていたことが分かった。区は第三者委員会を設置して調査する方針だが、母親によると、学校や医療機関では性被害を軽く捉えるような発言が相次いだ。専門家は「障害のある人や男子同士の性被害は表面化しにくく、支援にもつながりにくい。性被害を許さない認識が必要だ」と指摘する。(渡辺真由子)
母親によると、被害生徒は昨年4月から今年1月までの間、クラスの複数の男子から教室内などで複数回にわたり、服の上から陰部を触られたという。2月に生徒が母親に相談して発覚。母親に「嫌だった。やめて、と言ってもやめなかった」と語っていた。

同級生の男子からの性被害を訴える男子生徒=東京都文京区で
母親が学校に相談すると、同月から相手生徒への聞き取りが実施され、股間を触ったことを認めた生徒もいたという。母親は詳細な調査や対応を求めたが、教員からは「性的な関心が生まれる年代だから」などの発言が度々あった。
生徒は2月から不登校になり、4月に適応障害と診断された。6月には自殺未遂も起こして措置入院となった。母親によると、区教委からは同月、いじめ重大事態として調査すると連絡を受けた。
ただ、入院先の精神科医からも「触られただけなら性被害ではないのでは」と言われたほか、性被害ではなく本人の特性に重きを置いた発言が多かったという。母親は「学校や関係機関に相談しても、『大したことではない』との対応ばかりだった」と話す。
生徒の代理人を務める杉浦ひとみ弁護士は「男子同士の性加害は『ふざけ』として捉えられがち。障害があると抵抗しにくいことなどから、被害の標的にもなりやすい」と指摘。「学校側が『思春期の性的好奇心』の問題として、短絡的に片付けようとしている」と懸念する。

学校から保護者に届いた、いじめ重大事態の調査方法についての通知(一部画像処理)
区教委は弁護士の求めに応じる形で8月に第三者委の設置を決めたが、弁護士会などからの委員の推薦に時間がかかり、調査は始まっていないという。区教委は取材に「個別の案件の内容についてはお答えできない」としている。
母親は「...
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